異世界の冒険者≒アガシュラだと思ってて、嫌いなものは辻ヒールと辻ウィンドウォーク!! そんな気分で気まぐれに、徒然になるままに書くブログです。


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妖魔・木海月

Author:妖魔・木海月
えー、気まぐれにorzな気分で書いています。

好きな言葉は「疑心暗鬼」「性悪論」
嫌いな言葉は「性善論」……人間って汚ねぇもん。

嫌いなもの(ラテ内で)は辻ヒール(止まる。そして凹む)
辻WW(ラグってはしご登れなくてもう最悪)
他、別職からの範囲効果スキル。私にかけるくらいなら自分にかけましょうや。
つまり、人から施しを受けるのが嫌い。そんな捻くれ者。
他?長くなるので言わせないで(ぉいォイ


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ビントーカキ氷 その1
 ここはジエンディア大陸エリアス北東部の雪原地帯。今ここに、長い銀の髪を吹雪に靡かせながら、一人の少女が今にも空腹と寒さに倒れそうであった……

「うぅ、お腹すいたよぉ……」

 少女の名はイリス。かつて邪悪なる蛇の魔物「アガシュラ」達に滅ぼされた、ジエンディア第二の神と呼ばれた「デル」一族最後の生き残り。
 彼女はかつてベロスでデル一族の生き残りであった祖母や、友のムーウェン、暖かい村人達と平和に、健やかに暮らしていた。だが、彼女の祖母はすこし前にアガシュラの計略により殺されてしまった。
 それから、彼女はアガシュラを滅ぼすための復讐の旅を続けていた。そんな彼女がなぜこんな雪原に居るのか……一応、今のところはエリアス皇帝からの命とだけ言っておこう。なぜなら、今こんな話をしている合間にもイリスは……

「お、お゛な゛がずい゛だぁ゛っ!!!!!ごはん~~やさいー!! お肉~~!!」

 寒さよりも空腹のあまりに餓死寸前であったからだ。一しきりぎゃーぎゃーと叫んだイリスは、ぐぎゅるるるとお腹で叫び声をあげたあと、力なく雪原に倒れてしまった。

(あ、ああ……まさか空腹で倒れるなんて……まるで入るたびに形の違うダンジョンの情けない死に方……ああ、でもせめて……アガシュラ皆殺しに……した……かっ、た……

 剣呑な事を考えながら、イリスは真っ白な雪の中にうずもれていった。そのイリスの上に、吹雪とともに雪がどんどんかぶさり、まるで白い饅頭を作るかのようにイリスを雪で埋めていった……
 雪に埋もれながら、イリスはぐぎゅるるるとお腹で悲鳴を上げる……

(ああ……ダメだわ、意識が遠くなっていく…………。あ、今何か美味しそうな饅頭が転がってきたわ……でもそんなのある分けないよね。ピンクでふわふわして美味しそうなわたあめなら目の前に……!?)
「きゅ?」
「……きゅう?」

 その変な音に目を覚ましたイリスが、うっすらと目を上げると……そこにはピンクとしろのふわふわして、なにやらわたあめみたいに美味しそうなものが興味津々にイリスを見つめていた。
 イリスは寒さで思考停止寸前の脳をフル稼働させて、考えていた。なんかわたあめみたい、美味しそう~→でもなんか「きゅう」って泣いてるし、目も有るし生き物だよね→え?ちょっと待って?生き物?=いきもの=イキモノ=ナマモノ→つまり、飯!!

「ふ、ふふふふふ…………」
「きゅっ!? きゅう~~~!!!」
待ぁてぇっ!!今日の飯ぃいいいいいっ!!!!

 イリスは弓を取り出すと、でたらめにそのふわふわした生き物に矢を打ちまくっていた! だが、狙いが定まっていないその矢は生き物に当たる事もなく、生き物はぴょんぴょんと吹雪の中を逃げ回っていた。
 しかし、その生き物はぴたりと動きを止めてしまった。目の前にはそびえ立つ壁、後ろには獲物を追い詰め、うつろな瞳からきゅぴーんと光を光らせたイリスが「うえへへへへ」と下品な笑い声を上げながら、弓矢を構えてじりじりと迫ってきていた。

「きゅ、きゅきゅ~~!!」

 白とピンクのふわふわした生き物は鳴き声を上げ、うるうると潤わせた瞳でイリスに命乞いをしているが、当の本人であるイリスは口からよだれを垂らしてギリギリと弓を引き絞った。

「うふふ……だいじょうぶだよぉご飯ちゃん……ちゃんと残さず、おいし~~くたべてあげるからね~~!!」
「きゅ、きゅーー!!」

 イリスが狙いを定め、矢を放とうとしたまさにその瞬間だった。

「ごるぅああああああああっ!! ヒトん家の家畜に何してるんだお前はぁああっ!!」
「!!?」

 ヒュッ! ガスッ!

「ぎゅううっ!!」

 その叫び声に気をとられ、イリス手元が狂って彼女の放った矢は幸運にもふわふわした生き物から僅かにそれた。それとほぼ同じタイミングで、叫び声の主が崖から飛び降り、イリスの目の前に着地した!
 声の主は、頭に青いアザラシのような生物の毛皮を被り、飾りのない簡素ながらも丈夫な槍を持った金髪の少女であった。良く見れば少女の指は4本で、黒くて鋭い爪が生え、びっしりとほんのりピンクに染まった白い毛で覆われていた。足も同様に白い毛で覆われ、鋭い爪が3本生え揃っていた。
 そのいでたちをまじまじと見つめていたイリスを余所に、その少女はムスっとした表情で槍を構えてイリスを威嚇している。

「お前、見たこともない奴だな。どうせ東群みたいなバカな官僚に雇われて、家畜を狙っているバカな冒険者だな!?アタシ達はちゃんとエリアスの法律に則って商売しているってのに……どこまで強欲なんだ、お前達人間h「うわーっ! あなたが氷雪の民なのね!!」
「……へ?」

 少女の啖呵には目もくれず、イリスは少女の手をがっちりと掴んでいた。その目はきらきらと光らせて、興味津々と言った感じだ。対して、突然手をがっちりつかまれた少女は驚きのあまり、間の抜けた声しか出なかった。
 が、すぐにその手を振り払うと少女はキッっと鋭い目でイリスを睨んだ。

「ああ、アタシは氷雪の民さ。だからどうした?」
「私ね、おばあちゃんに氷雪の民のお話をしてもらって、どんなヒトなのかなー、会ってお友達になりたいなーってずっと思ってたの!!」
「……へぇ、友達に……ねぇ」

 うきうきと少女に話しかけるイリスに対して、氷雪の民の少女はクックと冷たい含み笑いを浮かばせていた。

「アタシ達をつい最近まで『異端』だ『バケモノ』だ罵ってたエリアスの連中にも、おめでたい奴が居たもんだ…」
「え?私ベロス生まれのベロス育ちよ?」
「……どっちだって構いやしないさ。それよりも、お友達になりたいんならさぁ、アタシ達の飼ってる家畜のケモノプリリンを狩ろうなんてしないよ……」
「えっ!? あのわたあめみたいなのもプリリンなんだ……」
「田舎者なんだねアンタ……ま、家畜は死んでないようだし、お前達人間には雪原は危ないんだよ。さっさとここから消えてくれるんなら見なかったことに……」
「……ごめんさない、あれもプリリンだったのね。確かに大事に大事に育てた家畜を勝手に殺しちゃうのって……酷い事よね。私もおばあちゃんには良く怒られたわ……ごめんなさい」

 突然、イリスはしゅんとしてしまい、力なく氷雪の民の少女に謝った。少女は、イリスの落胆振りになぜか心がズキッと痛んだ。そして、今にも泣きそうなイリスを見るや否や、さっきまでの敵意は何処へやら、なぜか少女は慌てふためきながらイリスを慰めていた。この少女は、根は良い奴だったのだ。

「わ、分かったんなら良いんだよ。だからほら、泣くなよ……な?な?」
「……ご、ごめんなさい……私、急に……あなたって良いヒトなのね」
「へ? えっ?! ばっ……バカな事言うんじゃないよ! アタシはお前を脅したんだぞ?わ、悪い奴なんだからさ……」
「ううん、いいの。そもそも私が勝手にその子を狩ろうとしたのが悪いんだし……」
「あ、そういえば……どうしてこいつを狩ろうとしたんだよ?」
「……そ、それは……その……」
「…………。まぁ、それは置いといでだ。今ここは危ないんだ……特に人間が来るとな、だから早くここから……」

 氷雪の民の少女が、何かを諭すようにイリスにここから離れるように説明していた少女の背後から、何かきらりといくつかの光が光った。それに気づいたイリスが叫んで、少女を壁に突き飛ばした。

「危ないっ!!」
「うわっ! んなろ……こっちが下手に出てれば……」

 ガスガスガスッ!!

「きゅっ……きゅうう!!!」
「なっ……!! これは……氷柱?『アイシクルレイン』か! でも何で……」
「そこから動かないで、そこならアイシクルレインの射程外だから……」
「お……おう」

 氷雪の民の少女を壁に突き飛ばしたイリスは、すばやくバク転をしてアイシクルレインを華麗にかわすと、弓を引き絞り五月雨の如く矢を何本も繰り出していた!その表情は厳しく、殺気まで感じる……
 本当にこれが、さっきまで泣きそうになっていた女なのか……あまりの変貌振りに、少女は頭が困惑していた。だが、崖の上から聞こえてくる高笑いに少女は我に帰って上を見上げた。その頭上には、青白い着物に身を包み、蒼い長髪を後ろで束ねた青白い肌の女……雪女が、雪の様に綺麗な弓を構えて笑い声を上げていた。
 イリスがその女を見て、何故かさらに殺気を増し、弓を限界まで引き絞っていた。少女はこのままではその女を殺してしまうと直感し、イリスの前に踊り出る。

「……どいて」
「嫌だ……あいつは……あのヒトはアタシの大事な親友だ……そうだよな六花(りっか)」

 氷雪の民の少女は振り返り、崖の上で弓を構えたまま笑い声を上げる雪女……六花を見据える。対して、六花と呼ばれた雪女は漸く少女に気づいたのか。笑いを止めた。

「おや、セルキーはんでありんすか?気づかなかったでありんすよ。ごめん遊ばせ」
「別に良いよ……それよりも六花、なんだってこの子を……」
「何を今更言ってるでありんすか? わっちらはこの雪原に迷い込んできた人間を殺すのが仕事でありんしょ? ただそれだけでありんす……」
「私を殺すために、友達を殺すのね。最低だわ」
「そ、それは違うって! 六花は雪女たちの長だ。そんな事……」
「いんや、殺すつもりでありんしたよ?」
「な゛っ……何で……」
「そりゃあセルキーはん、あんさんがその人間を殺さずに、あまつさえ逃がそうとしていたからでありんすよ。裏切り者は殺さなあかんのでありんす」
「……な、なんだよそれ……六花、アンタどうしちまったんだよ。アンタはそんな事言う奴じゃあ……!」

 氷雪の民の少女……セルキーが六花に食って掛かろうとしたその時であった。不意に、イリスがセルキーの肩を掴んで首を横に振った。その行動に意味が分からなかったセルキーだが、イリスが低い声で呟く。

「セルキーってなまえだったっけ?」
「? あ、ああ……そういえば自己紹介がまだだったな……確かに、アタシの名前はセルキーだけど…」
「そう……セルキー、あなたには残酷なこと言うけど…無駄よ。彼女には何も通じない……」
「な゛っ……お前こそ、六花とは初対面のくせに何を言って……」
「あなこそ長く付き合ってるのに分からないのセルキー? 彼女の額を良く見なさい」
「はぁ?額……なんだよ、それ。まさか六花がアガシュラだと言いたいのかよ? ははっ、んなのありえ……!!!?」

 イリスに促され、六花の額を見たセルキーはその光景に絶句した。なぜなら……彼女の額には、現在進行形で勢いを強めている邪悪な存在……アガシュラの証である黄色い宝石……通称『第三の眼』が付いていたからだ。
 その事実を受け止められないのか、セルキーは声を震わせて六花に叫ぶ。


「はっ……はは。冗談きついよ……六花、そんなふざけた飾り付けてるから狙われてるんだよ。早くそんなの外しなよ……」
「ほほほ……おかしなこと言い張りますなぁセルキーはん。わっちは……いや、わっちら雪女一族は正式にアガシュラの仲間入りしたのでありんすよ。尤も、ほんに2日ほど前の話でありんすが……」
ふ…ふざけんなっ!!六花、アタシ達約束したよな!? 最後までアガシュラと戦うって……」
「セルキーはん、世の中『長いものに巻かれろ』でありんすよ?」
「そんなっ……!! お前…」
「言ったでしょ? 無駄だって……アガシュラになったらもう戻ることは出来ない……もう、今まであなたと仲良くしていた雪女の六花さんじゃないの。今のアレはアガシュラ……私の滅ぼすべき相手……」
「やっ、止めてくれ!! 何かの間違いだよ、きっとアガシュラを騙すための作戦……」

 セルキーが声を張り上げ、六花を庇おうとイリスに振り返ったその時であった。彼女の背後で、大きな音が響いた。その音の正体は、明らかにセルキーを狙った六花の弓から放たれた氷の矢と、それを
弾いたイリスの弓とがぶつかりあう音だった。
 セルキーは信じられないという風に、驚愕の表情のまま、何かを懇願するかのように六花の顔を見た。だが、当の六花本人は変わらぬ表情のまま冷たい言葉を言い放った。

「ちっ……し損したでありんすか……」
「…………りっ……か……」
「セルキーはん。あんさんの事嫌いではなかったでありんすよ? いつも一族のため健気に健気に……ほんま、好きでしたわぁ……でも、くどい女はきらわれるでありんすよ。わっちはアガシュラ、あんさんはアガシュラの思想に反する邪魔者……ただそれだけでありんす」
「…………っ!!」

 六花から放たれた、その一言……今まで親友と思っていた者から放たれたその言葉に、セルキーは両手で頭を掴むと、身体を縮こませると、声を出さずに眼を見開いて涙を流していた。
 そんなセルキーを傍から見ていたイリスは悲しそうに表情を曇らせるが、六花に向き合うとすぐに殺気を放つ厳しい表情に変え、毒を吐く。

「酷い奴ね。大事な友達も殺せるなんて、本当アガシュラって最低な生き物ね……」
「ほほほ……友達? 失礼やなぁ人間はん……そこにいるのはアガシュラでもないただの邪魔者でありんすよ。はぁ、そんな莫迦相手にしておりましたら興も醒めましたわぁ……今日は見逃してあげるでありんす。さっさと消えなはれ」
「待てっ!!」

 イリスが弓を引き絞り矢を放とうとした瞬間、突如激しい吹雪が巻き起こり視界を白く染め上げた。激しい風におもわず体制を崩したイリスは、吹雪が止むとすぐに六花の居た場所に弓を構えたが、そこにはもう、六花の姿はなかった……

 イリスは苦虫を潰したように渋い表情をしていたが、すぐそばで涙を流しているセルキーを見つめると、そっと彼女の肩に手を乗せていた。
 セルキーはただただ……涙を流していた。

ビントーカキ氷……まだまだ調理中。


アートが鬼。

やぁ皆さん今晩はー。見ていただけるのは光栄でありんすね(ぉ
妖魔・木海月です。
とりあえずあれです。本格的にラテールノベル、略してラテノベにカテゴリ変更しました。
そこ、ラテールはフランス語で「物語」だから、物語小説なんておかしいじゃねぇのとか言っちゃあいけない(ぉ
んで、いまこれは何を書いているかというと、まだ異世界の冒険者が来る前の話、つまり現在のラテールのストーリーの2年前くらいの時の話ですね。
セルキーとの出会いも比較的初期だったのだろうなぁーとか思いながら書きました(朝来
このころのイリスはおばあさんをアガシュラに殺されて、アガシュラに対する怒りで修羅になっていたのだと思います(へぇ

まぁこれは余談ですが、私の中のイリスは……普段は大人しく見えてかなり活発、なんでもやろうとしたりする元気な娘で、皆に愛される存在。そして天然、これ絶対(さいですか
空腹になると凶暴化そして巨大化、食べ物には目がない大食いっ子(朝来)んでもって…アガシュラと対峙すると性格が激変、口調が挑発的になり攻撃的になる……と。
まぁ、ちまちま書くつもりですのでお楽しみに。え?別に楽しみにしてない?

orz
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